平成22年度成果
成果概要
本研究課題は、1)これまでほとんど直接観測が行われておらずモデルにも組み込まれていない海洋鉛直混合を直接観測し(本課題では大きな鉛直混合の存在が予想されている千島列島・オホーツク海、アリューシャン・ベーリング海域、黒潮域が対象)、2)大きな混合が生じるメカニズムを明らかにし、3)混合過程が水塊形成・変質・海流・物質循環・生態系にどのような影響を及ぼすかを評価すること、及び、4)大きな鉛直混合が潮汐の18.6年振動に連動して変動することに起因する海洋・気候長周期変動について、観測データやモデルを用いて、その存在と機構を明らかにすることである。
プロジェクト3年目となる平成22年度には、当初21年度春に計画されロシア側の都合により延期されていた千島・オホーツク海のロシア船クロモフ号による航海を5-6月に実施することができた。サンプルを持ち帰れず船上で分析できる観測項目(CTD・乱流・硝酸塩・鉄)に限られ、また、観測データの利用に規制がかかり解析を進められない状況ではあるが、極めて希少・貴重な観測データを取得できたことは、今後につながる特筆すべき成果である。9月には半日潮汐が強い東シナ海黒潮周辺海域において乱流観測(学術研究船淡青丸)を行い、また、学術研究船白鳳丸により、南極ケルゲレン海台付近での乱流観測、2011年2-3月には黒潮・黒潮続流を横切る乱流観測・伊豆海嶺での係留系設置を行うなど、計画していた観測を順調に実施することができた。今後直接乱流観測とともに取得された様々な観測データを用いて、乱流と潮汐との関係、物質循環・生物生産に及ぼす潮汐混合の影響について明らかにしてゆく。
2010年11月30日から12月1日には、公開シンポジウム「潮汐混合とオホーツク海・ベーリング海の物理・化学・生物過程:白鳳丸KH09-4航海・おしょろ丸・クロモフ2006/2007シンセシス」を主催し、これまでの千島オホーツク海観測、2009年に行ったおしょろ丸・白鳳丸のアリューシャン・ベーリング海集中観測及び関連する研究のとりまとめを行うとともに、今後の観測・研究計画について検討した。シンポジウムの内容は、月刊海洋誌として出版される予定である。
千島列島やアリューシャン列島海域において強い鉛直混合が生じていることは、ロシア船や白鳳丸を用いた乱流直接観測によりほぼ実証された。潮汐数値モデリングなどからは、内部重力波動として伝搬できない1日周期の潮汐は、地形に捕捉された波動を励起し、狭い海域にエネルギーが蓄積し大きな乱流を引き起こすことが示唆された。潮汐による乱流の発生は時空間変動が大きいため、観測とモデルの詳細な比較は今後の課題であるが、両者が対話できる素地が整い今後が期待できる。さらに大きな進展は、これら千島・アリューシャン海域での大きな鉛直混合は、物質循環を通じた生物生産に極めて大きな影響があることが明らかになったことである。千島での鉛直混合は、アムール川から供給されオホーツク海の中層水で輸送された高鉄濃度の海水を鉛直方向に再分配し、親潮など西部北太平洋亜寒帯海域の生物生産を活発化していることが明らかにされた。また、ベーリング海東部陸棚斜面域に夏でも生産が持続するグリーンベルトと呼ばれる高生産域は、陸棚縁辺での強い鉛直混合による陸棚底からの鉄の輸送により支えられていることが明らかになった。また、黒潮に沿って亜表層に栄養塩の高い帯状の構造が見出され、黒潮付近の強い鉛直混合により表層に供給され、生物生産に寄与している可能性が出てきた。黒潮付近の環境は、浮魚類の生き残りに大きな影響があることが知られており、魚類生産変動の理解につながる成果として注目される。
18.6年潮汐振動については、日周潮汐が大きい海域の下流にあたる海域で水塊の変動が見出され、さらに、太平洋規模の気候指標にも統計的有意な変動として認識されつつある。本年度より、田中祐希博士が本研究プロジェクトに参画し、潮汐モデルから推定される乱流エネルギー散逸率分布とその振幅を18.6年振動させた気候モデル実験を行った。結果の解析は始まったばかりであるが、今後18.6年振動が海洋・気候に与える影響について大きな進歩が期待される。
詳細概要
1. 観測
2010年5月17日-6月13日ロシア船クロモフ号航海(26日間:北大低温研・当研究課題・ロシア極東水門気象研究所共同研究航海)において、大きな乱流の存在が示唆されている千島列島周辺海域及びオホーツク海において、乱流計観測を始めとして、鉄・栄養塩などの海洋観測を実施し、物質鉛直輸送・水塊変質・栄養塩供給とその変動への影響を評価した(西岡・伊藤・池谷・長船・田中祐希[本年度より雇用])。淡青丸KT10-20東シナ海航海(9月14-25日東大農学部古谷教授主席航海)において、潮汐が強いことが知られている東シナ海陸棚域・黒潮及びその島影域における潮流と乱流構造に関する観測を行い、陸棚斜面上を流れる黒潮の底層付近で平均水平流速鉛直シアが大きく強い鉛直混合が生じていること、半日周期の内部波の陸棚縁辺から発生した波束経路に沿って流速シアと強い混合が対応していた(安田)。白鳳丸KH10-5航海(2010年12月16日-2011年1月18日33日間)の北大低温研青木准教授の航海において、1日周期潮汐が大きい南極周辺の乱流構造の観測をマイクロライダとVMP500により実施した(北大青木准教授・大気海洋研長澤技術職員の協力で実施できた)。白鳳丸KH11-3航海(2011年2月25日-3月11日14日間安田主席航海)において、伊豆海嶺に係留系を投入するとともに、黒潮・黒潮続流・伊豆海嶺域で乱流・硝酸計・生物観測を行い、乱流及び栄養塩鉛直輸送を見積った(小松・安田・伊藤・池谷・長船・田中)。
2. 潮汐・乱流モデル
千島列島・アリューシャン・ベーリング海域を対象にした静水圧・非静水圧3次元モデルの結果と観測データを比較し、乱流発生過程・機構及び定量化について検討した(田中祐希・八木・中村)。1日周期潮汐波モデルを応用した全球潮汐混合分布を推定し、海洋循環モデル及び気候モデルへの導入を行った(田中・建部・羽角・中村・安田)。オホーツク海と太平洋の千島列島の海峡を通じた海水交換について、観測と理論から季節変動のモデルを提案した(勝又)。
3. 鉛直混合の定量化
親潮域・混合域における冬季の発達した混合層は、千島海峡の潮汐混合の影響を受けて鉄濃度を高めた表層直下の水塊を、海洋表層に引き上げるのに十分な深度まで発達する。この冬季混合過程によって引き上げられる鉄のフラックスは16.4 mmol/m2/yrと見積もられ、当該海域の下層から表層に供給される年間フラックス(28.6 mmol/m2/yr)の57%を占めると試算された。この下層からの鉄の供給は、毎年冬季に確実に起こるプロセスであり、千島海峡における混合過程と冬季表層の混合過程を介した表層への鉄や栄養塩の供給は、親潮域・混合域で毎年恒常的に起こる春季の植物プランクトンブルームを支える重要なプロセスとなっていることが明らかになってきた(西岡)。化学トレーサーとして有効な炭素安定同位体等を用いて、オホーツク海の潮汐混合の影響を強く受ける北太平洋西部亜寒帯域での人為起源二酸化炭素の時系列解析を行った。その結果、この海域では、オホーツク海海峡部での潮汐混合が、アムール川から流入するアルカリ物質の増加を北太平洋西部亜寒帯域の中深層部まで分配し、人為起源二酸化炭素を効率良く吸収するのに重要な役割を果たしていることが明らかにした(渡辺)。
4. 長期変動資料解析
気候変動指標長期データ(木の年輪・サンゴ等)・海面水温データを用いた長期変動解析により、ENSOと18.6年潮汐振動との関連を検討し、再構成された長期データにはピークが見られ日周潮汐変動の位相に対応した傾向が見られるが、最近の観測データでは有意ではなかった(安田)。南極半島周辺の海洋観測長期データに20年変動が見られる(長船・安田)。木の年輪解析に用いる樹齢200年以上の樹木サンプルを日本各所から収集し、既にデータを取得している秋田・岩手の樹木年輪同位体比との広域相関が顕著に認められ、今後、北東北全体で得られるデータから、北西部北太平洋領域における、より高精度な気候変動の復元ができる展望がでてきた(中塚)。
5. 高解像度海洋モデル
昨年度までに開発した渦解像3次元低次生態系モデルCHOPE-eNEMUROについて、データ同化無しのシミュレーションを実施し、潮汐18.6年振動に対する生態系応答実験の準備としてそのパフォーマンスを試験した(小松)。
6. 気候モデル
千島列島付近だけでなく全球で推定した潮汐混合を18.6年周期で変動させる大気・海洋・海氷結合モデル実験を実施し、解析を開始した(田中・羽角・建部)。長期変動観測との比較をおこない、モデルの妥当性を検討した(田中・羽角・建部・安田)。
個別成果
羽角博康
田中氏・建部氏とともに、潮汐混合とその変動を現実的に取り込んだ結合モデルの構築と実験を行った。また、日本近海領域の微小規模物理現象と太平洋スケールの海洋・気候変動の 相互作用を効率的に扱うことを目的として、高解像度ネスト海洋モデルおよびそれに基づく大気海洋結合モデルを作成し、黒潮変動の研究に適用した。
小松幸生
昨年度までに開発した渦解像3次元低次生態系モデルCHOPE-eNEMUROについて、データ同化無しのシミュレーションを実施し、潮汐18.6年振動に対する生態系応答実験の準備としてそのパフォーマンスを試験した。試験は、初期値を2000年の物理同化再解析値として、(1)2000年のNCEP再解析値を外力とし、大気からのフラックス計算はCHOPEの方法を用いて100年間シミュレーションを実施し、(2)2000年のMIROC (ver3.2) の高解像度20世紀実験 (20c3m) の大気場を外力とし、大気からのフラックス計算はMIROCの方法を用いて100年間シミュレーションを実施した。両者の最後の10年間のデータを1997年~2006年の10年間の物理同化再解析値と比較して行った。その結果、モデルは極端なバイアスを生じる可能性は少なく、応答実験の実施に耐えることを確認した。
渡邉豊
(a)化学トレーサーとして有効な炭素安定同位体等を用いて、オホーツク海の潮汐混合の影響を強く受ける北太平洋西部亜寒帯域での人為起源二酸化炭素の時系列解析を行った。その結果、この海域では、オホーツク海海峡部での潮汐混合が、アムール川から流入するアルカリ物質の増加を北太平洋西部亜寒帯域の中深層部まで分配し、人為起源二酸化炭素を効率良く吸収するのに重要な役割を果たしていることが明らかとした。
(b)化学トレーサーである窒素・アルゴン・酸素比を測定し、オホーツク海での脱窒の程度を明らかにした。オホーツク海の脱窒フッラクスは、世界一の脱窒海域であるアラビア海に匹敵し、その総量はアラビア海の約半分にも達していた。オホーツク海の潮汐混合をとおして、北太平洋の炭素・窒素循環にどの程度の影響を与えているかを現在解析中である。
西岡純
【千島列島における混合過程が物質循環と生物生産に果たす役割について】
2010年5月から6月に、ロシア極東水文気象研究所と共同で、西部オホーツク海から千島海峡部を含む親潮海域にかけて海洋観測を実施した。この観測では、千島海峡の混合過程が海洋内の物質循環と生物過程にどのような影響を与えているのかを明らかにする為、鉄や栄養塩などの栄養物質濃度と植物プランクトン現存量の測定を実施した。
本航海の主な目的を下記に記す。
- 中層循環を介した物質循環の季節的な変動についての知見を収集
- 千島海峡の混合過程の直接観測と、混合が鉄:栄養塩比など物質循環に及ぼす影響解明
- 北西部陸棚域の直接観測によるDSW(高密度陸棚水)へ物質が取り込まれる過程の把握
上記観測結果と、H21年度までに進めてきた親潮域での時系列観測の結果より、千島海峡における混合過程が栄養物質の循環に果たす役割の一部が明らかになってきた。オホーツク大陸棚の影響を受けた密度層26.6 ~27.5 sqの高鉄濃度の水塊は、ブッソル海峡から流出し、親潮域・混合域の中層にも影響を与えていた。ブッソル海峡で観測した鉄濃度鉛直分布は、表層から中層にまで濃度の高い分布を示しており、海峡における強い鉛直混合の影響で、中層の鉄が広い深度層へ再分配されていることが確認された。親潮域・混合域では、この高い鉄濃度の水塊が混合層直下の26.6 sqよりも浅い層にも分布している事が分かった。親潮域・混合域の混合層深度は3月に最大となり、その深度は100-180 mを観測した。親潮域・混合域における冬季の発達した混合層は、千島海峡の影響を受けて鉄濃度を高めた表層直下の水塊を、海洋表層に引き上げるのに十分な深度まで発達する。この冬季混合過程によって引き上げられる鉄のフラックスは16.4 mmol/m2/yrと見積もられ、当該海域の下層から表層に供給される年間フラックス(28.6 mmol/m2/yr)の57%を占めると試算された。この下層からの鉄の供給は、毎年冬季に確実に起こるプロセスであり、千島海峡における混合過程と冬季表層の混合過程を介した表層への鉄や栄養塩の供給は、親潮域・混合域で毎年恒常的に起こる春季の植物プランクトンブルームを支える重要なプロセスとなっていることが明らかになってきた。
中塚武
平成22年度は、樹木年輪の酸素同位体比を用いた、親潮海域の気候変動の復元 のために、宮城県仙台市及び加美町にて、それぞれ樹齢300年を越える倒木杉から年輪円盤を採取した。また、樹齢約200年の青森県青森市の倒木杉の年輪からセルロースを抽出し酸素・炭素・水素同位体比の経年変動を測定して、当地の気候変動復元に関する解析を行った。その結果、既にデータを取得している秋田・岩手の樹木年輪同位体比との広域相関が顕著に認められ、今後、北東北全体で得られるデータから、北西部北太平洋領域における、より高精度な気候変動の復元ができる展望がでてきた。
中村知宏
過去の観測データの解析から、千島列島クルゼンシュテルン海峡において、(1)海面近くにおける非線形内部波の存在とそれによる海水輸送、(2)中層での潮流による内部波生成、(3)海峡部での激しい混合の生起を示した。
勝又勝郎
オホーツク海と北太平洋の間の海水交換の推定に関する研究を行った。とくに、2001 年のブッソル海峡における集中観測の結果を再解析し、とくに潮汐によらない海水交換の定量的な見積りを行った。
建部洋晶
自作の等密度座標海洋数値モデルにて、比較的現実的な日本沿岸付近親潮、黒潮続流などの流路及び流量季節変動を再現した。その上で、北太平洋亜寒帯に生息する大型動物プランクトンの水平輸送を調べた。この結果、親潮とその続流及び東カムチャツカ海流による1年に満たない短期間での海盆スケールでのプランクトン輸送が、大型動物プランクトンの海盆間遺伝混合を促進していることを明らかにした。
伊藤幸彦
千島列島付近で初めて得られた直接乱流観測により、ウルップ水道オホーツク海側で潮汐流が斜面を下るシルの下流側で強い乱流が生じること、及び、乱流強度と流速シアの関係について示すことができた。
延期されて2010年5-6月に実施されたロシア船クロモフのオホーツク海観測の乱流観測について指揮をとり、観測を成功に導いた。
田中祐希 特任研究員
潮汐力の18.6年周期振動に伴う海洋中の鉛直乱流混合強度の変動が、太平洋の気候変動にどのような影響を及ぼしているのかを明らかにするため、大気・海洋・海氷結合モデルを用いた数値実験の準備を行った。まず、既存の全球潮汐モデルの結果とTanaka et al [2010]で明らかにされた日周潮汐エネルギーの散逸特性などに基づいて、潮汐起源の鉛直混合強度の全球分布を推定した。次に、推定された鉛直混合強度を海洋大循環モデルへと組み込み、予備的計算を行ってそのパフォーマンスをチェックした。その結果、海洋中層・深層での鉛直拡散係数が既存のパラメタリゼーションと大きく変化したことに起因して、海洋の子午面循環や密度成層が従来再現されていたものから極めてゆっくりと変化して行くことが判明した。今後は、まずこの一定混合強度を仮定したケースが定常状態に達するまで計算を行う予定である。その後、鉛直混合強度を18.6年周期で振動させた実験を並列して行い、両者を比較検討することによって、潮汐18.6年振動が気候変動に及ぼす影響を明らかにして行きたい。
池谷透 特任研究員
2010年5~6月のクロモフ号Kh10航海によって実施された千島列島・オホーツク海周辺海域でのCTD観測により、24測点において採水試料の硝酸塩濃度と共に光学式硝酸塩センサーの鉛直濃度分布を連続測定し、鉛直混合による硝酸塩水塊混合と栄養塩濃度分布との対応の検討に必要な直接観測データを取得した。同時に、海峡部とオホーツク海の代表点において、現場水温に近い条件下で、インキュベーション前後の植物プランクトンと粒状態有機物の定量結果を取得し、生物生産とプランクトン群集動態の理解に必要な基礎データを取得した。白鳳丸による観測(KH09-4)では、2009年の夏季から秋季にアリューシャン列島を東西往復する間に、主要な海峡の水路において行われた複数回の集中観測に合わせて、夏季の表層海水中のプランクトンの増加速度と光学式センサーによる海峡周辺の硝酸塩濃度の鉛直分布の測定に基づいて、海峡周辺の表層混合層への硝酸塩の供給とプランクトンによる消費について検討を行った。今後、各測点で得られた表層水の植物プランクトンと粒状態有機物の分析試料の解析を併せて行い、海峡周辺の水塊の水平分布や鉛直混合過程と栄養塩濃度分布ならびにプランクトン分布との関係について、詳細検討を進める。また、100時間程度の水塊移流拡散を追跡するのに用いられた化学トレーサーの定量法(Ikeya et al. 2009)ならびに植物プランクトン現存量の定量に必要な固定法(Kawanobe and Ikeya 2009)の開発について成果報告を行った。
H22研究成果リスト
安田一郎(研究代表者) | 羽角博康(研究分担者) | 小松幸生(研究分担者) |
渡辺 豊(研究分担者) | 西岡 純(研究分担者) | 中塚 武(研究分担者) |
中村知裕(連携研究者) | 勝又勝郎(連携研究者) | 建部洋晶(連携研究者) |
伊藤幸彦(連携研究者) | 田中祐希(特任研究員) | 池谷 透(特任研究員) |
安田一郎(研究代表者)
雑誌論文(査読付き)
- S. Osafune, and I. Yasuda, 2010: Bidecadal variability in the Bering Sea and the relation with 18.6 year perioid nodal tidal cycle. J. Geophys. Res., 115, DOI: 10.1029/2008JC005110.
- H. Tatebe, I. Yasuda, H. Saito and Y. Shimizu, 2010: Horizontal transport of the calanoid copepod Neocalanus in the North Pacific: The influences of the current system and the life history. Deep-Sea Res. I, 57, 409-419.
- K. Katsumata and I. Yasuda, 2010, Estimate of non-tidal exchange transport between the Sea of Okhotsk and the North Pacific. J. Oceanogr., 66, 489-504.
- S. Itoh and I. Yasuda, 2010: Characteristics of mesoscale eddies in the Kuroshio-Oyashio Extension regions detected from the distribution of the sea surface height anomaly. J. Phys. Oceanogr., 40, 1018-1034.
- S. Itoh, I. Yasuda, T. Nakatsuka J. Nishioka, and Y. N. Volkov 2010:Fine- and microstructure observations in the Urup Strait, Kuril Islands, during August of 2006. J. Geophys. Res. Oceans, 115, C08004, doi:10.1029/2009JC005629
- S. Itoh and I. Yasuda, 2010 Water mass structure of warm and cold anticyclonic eddies in the western boundary region of the subarctic North Pacific. J. Phys. Oceanogr. in press
- S. ITOH, T. SARUWATARI, H. NISHIKAWA, I. YASUDA, K. KOMATSU, A. TSUDA, T. SETOU, and M. SHIMIZU, Environmental variability and growth histories of larval Japanese sardine (Sardinops melanostictus) and Japanese anchovy (Engraulis japonicus) near the frontal area of the Kuroshio. Fish. Oceanogr. in press, Nov. 12 2010
- Sachihiko Itoh, Yugo Shimizu, Shin-ichi Ito, and Ichiro Yasuda (2011) Evolution and Decay of a Warm-Core Ring within the Western Subarctic Gyre of the North Pacific, as Observed by Profiling Floats. J. Oceanogr. in press on April 1, 2011
書籍
- 安田一郎(2010) 1970年前後の黒潮・親潮変動、月刊海洋
- 安田一郎・伊藤幸彦・西川悠(2010) 北太平洋亜熱帯モード水海域とマイワシ.海洋と生物,32(3), 226-231.
口頭発表
- Saito H., S.-I. Ito, A. Kawabata, M. Makino, M. Nonaka, T. Okunishi, K. Takahashi and I. Yasuda (2010) Uniderstanding and forecasting of fish species alternation in the Kuroshio-Oyashio ecosystem: The SUPRFISH programme (B1-6101). International Symposium "Climate Change effects on Fish and Fisheries" Sendai, April 27, 2010
- Itoh S., I. Yasuda, T. Ikeya and H. Nishikawa (2010) Time series observations of chlorophyll fluorescence along the Kuroshio Extension by profiling floats (B1-6175). International Symposium "Climate Change effects on Fish and Fisheries" Sendai, April 25-27, 2010 (poster)
- Yasuda I., S. Osafune, S. Konda, S. Itoh and H. Hasumi (2010) 18.6-year moon-tidal cycle in ocean/climate and its impact on climate/ecosystem predictability (P1-D1-6184). International Symposium "Climate Change effects on Fish and Fisheries" Sendai, April 25-27, 2010 (poster)
- Nishikawa, H, I. Yasuda, S. Itoh, H. Sasaki and Y. Sasai (2010) Environmental impacts on long-term variation in recruitment succcess of Japanese sardine (A2-6160). International Symposium "Climate Change effects on Fish and Fisheries" Sendai, April 25-27, 2010
- 田所和明・岡崎雄二・小埜恒夫・安田一郎・杉崎宏哉(2010)「西部北太平洋の低次生態系の数十年スケール変動とオホーツク海との関係」、海洋学会秋季大会、網走
- 金子 仁・安田一郎・伊藤幸彦(2010)北西太平洋における 東経 155 度線に沿った乱流鉛直混合強度の直接観測、海洋学会秋季大会、網走
- 長船哲史・安田一郎(2010)潮汐18.6年振動に関する数値実験にみられた北太平洋海面水温変動、海洋学会秋季大会、網走
- 廣江豊・塩本明弘・市川忠史・渡邊朝生・安田一郎・小松幸生(2010)御前崎沖定線(O-line:138E線)に見られる高栄養塩帯について、海洋学会秋季大会、網走
- 伊藤 幸彦・清水 勇吾・伊藤 進一・安田 一郎(2010)北海道沖を北上する高気圧渦の構造・水塊特性変動、海洋学会秋季大会、網走
- Saito H., S.-I. Ito, A. Kawabata, M. Makino, S. Minobe, M. Nonaka, T. Okunishi, K. Takahashi and I. Yasuda (2010) Forecasting fish species alternation: Results of the SUPRFISH programme and remaining issues. PICES-2010 annual meeting, S1-6704, Oct. 25, 2010, Oregon Portland
- Itoh S., I. Yasuda and H. Ueno (2010) Warm and cold-core anticyclonic eddies in the western subarctic North Pacific. PICES-2010 annual meeting, S13-6545, Oct. 29, 2010, Oregon Portland
- Ueno H., H. Onishi, S. Itoh, I. Yasuda, Y. Hiroe, T. Suga, E. Oka (2010) Observations of a Kenai eddy along the Alaskan Stream south of the Aleutian Islands. PICES-2010 annual meeting, POC-P-6448, Oct. 28, 2010, Oregon Portland
- 伊藤幸彦・猿渡敏郎・西川悠・小松幸生・安田一郎・津田敦・清水学・瀬藤聡(2010)仔魚成長速度と環境履歴:耳石日輪分析と粒子追跡実験の組み合わせ. 2010水産海洋学会、東京海洋大学
- 西川悠・安田一郎・伊藤幸彦・佐々木英治・笹井義一・小松幸生・瀬藤聡・清水学(2010)黒潮及び黒潮続流の流軸近傍における冬季MLDとマイワシ仔魚餌料環境.2010水産海洋学会、東京海洋大学
- 安田一郎(2010)趣旨説明: 潮汐混合とオホーツク海・ベーリング海の物理・化学・生物過程の問題.シンポジウム「潮汐混合とオホーツク海・ベーリング海の物理・化学・生物過程:白鳳丸KH09-4航海・おしょろ丸・クロモフ2006/2007シンセシス」平成22年11月30日-12月1日大気海洋研究所
- 安田一郎・伊藤幸彦・金子仁(2010) 白鳳丸KH09-4航海物理観測の概要
- 近田俊輔・安田一郎(2011)潮汐18.6年周期変動とENSO指標の関係.日本海洋学会2011年度春季大会
- 田中 雄大・安田 一郎・久万健志(2011)ベーリング海陸棚斜面域の高生産を支える水塊構造・混合に関する観測的研究.日本海洋学会2011年度春季大会
- 池谷 透 ・ 安田一郎 ・ 伊藤幸彦 ・ 小松幸生 ・ 川延京子 ・ 日高清隆 ・ 西川悠 ・ 長船哲史 ・ 金子仁 ・ 八木雅宏 ・ 田中雄大・ 野々村卓美(2011)本州南岸黒潮流軸周辺の表層プランクトン群集と生産の維持機構.日本海洋学会2011年度春季大会
- 上野洋路・安田一郎・伊藤幸彦・大西広二・廣江豊・須賀利雄・岡英太郎(2011)Kenai 渦の変質過程.日本海洋学会2011年度春季大会
- 金子 仁・安田一郎・伊藤幸彦(2011)西部北太平洋亜表層・中層の微細構造観測に基づく乱流強度分布.日本海洋学会2011年度春季大会
- 金子 仁・安田一郎・伊藤幸彦(2011)乱流強度観測に基づく西部北太平洋表層の硝酸塩鉛直フラックス.日本海洋学会2011年度春季大会
- 金浜幸治・西岡 純・村山愛子・渡辺 豊・安田一郎(2011)アリューシャン列島海峡部における鉄供給過程と植物プランクトンの増殖応答.日本海洋学会2011年度春季大会
- 西川悠・安田一郎(2011)黒潮強流帯における冬季混合層深度・混合層水温変動機構.日本海洋学会2011年度春季大会
羽角博康(研究分担者)
雑誌論文
- Kusahara, K., H. Hasumi and G. D. Williams, Dense shelf water formation and brine-driven circulation in the Adelie and George V Land region, Ocean Modelling, 37, 122-138, 2011.
- Kusahara, K., H. Hasumi and G. D. Williams, Impact of the Mertz Glacier Tongue calving on dense water formation and export, Nature Communications, 2, 159, 2011.
- Kawasaki, T., and H. Hasumi, Role of localized mixing around the Kuril Straits in the Pacific thermohaline circulation, Journal of Geophysical Research, 115(11), C11002, 2010.
- Sasajima, Y., H. Hasumi and T. Nakamura, A sensitivity study on the Dense Shelf Water formation in the Okhotsk Sea, Journal of Geophysical Research, 115(11), C11007, 2010.
- Matsumura, Y., and H. Hasumi, Modeling ice shelf water overflow and bottom water formation in the southern Weddell Sea, Journal of Geophysical Research, 115(10), C10033, 2010.
- Tatebe, H., and H. Hasumi, Formation mechanism of the Pacific equatorial thermocline revealed by a general circulation model with a high accuracy tracer advection scheme, Ocean Modelling, 35(3), 245-252, 2010.
- Kusahara, K., H. Hasumi and T. Tamura, Modeling sea ice production and dense shelf water formation at coastal polynyas around East Antarctica, Journal of Geophysical Research, 115(10), C10006, 2010.
- Urakawa, L. S., and H. Hasumi, Role of parameterized eddies in the energetics of the global thermohaline circulation: cabbeling versus restratification, Journal of Physical Oceanography, 40(8), 1894-1901, 2010.
- Tsugawa, M., and H. Hasumi, Generation and growth mechanism of the Natal Pulse, Journal of Physical Oceanography, 40(7), 1597-1612, 2010.
- Hasumi, H., H. Tatebe, T. Kawasaki, M. Kurogi and T. T. Sakamoto, Progress of North Pacific modeling over the past decade, Deep-Sea Research II, 57(13-14), 1188-1200, 2010.
その他
- 羽角博康, 海洋物理モデリングからArgoの将来発展への期待, 月刊海洋, 42, 696-701, 2010.
- 羽角博康, 深層水形成・循環モデリングのこれから, 月刊海洋号外, 54, 96-100, 2010.
- 羽角博康, 海洋将来変動予測の詳細な予測と影響評価に向けて, 月刊海洋, 42, 300-304, 2010.
小松幸生(研究分担者)
雑誌論文
- Ambe, D., K. Komatsu, A. Okuno, M. Shimizu, 2011: High accuracy mean sea-surface velocity field in the Western North Pacific estimated by combining satellite altimeter and drifter data, Submitted to J. Oeanogr.
- Ambe, D., K. Komatsu, A. Okuno, M. Shimizu, A. Takasuka, 2011: Survival response of early larval Japanese sardine (Sardinops melanostictus) to transport and temperature during their low biomass period from 1993 to 2006, Submitted to Fish. Oceanogr.
- Okunishi, T., S. Ito, D. Ambe, A. Takasuka, T. Kameda, K. Tadokoro, T. Setou, K. Komatsu, A. Kawabata, H. Kubota, T. Ichikawa, H. Sugisaki, Hiroya, T. Hashioka, Y. Yamanaka, N. Yoshie and T. Watanabe, 2011: A modeling approach to evaluate habitat conditions for recruitment success of Japanese sardine (Sardinops melanostictus) in the western North Pacific, Submitted to Fish. Oceanogr.
書籍
- 小松幸生(編)・朝倉書店・自然環境学の創る世界・2011年・216pp
- Okunishi, T., D. Ambe, S. Ito, T. Kameda, T. Setou, K. Komatsu, A. Kawabata, A. Takasuka and H. Kuroda (2011): A Numerical modeling study of Japanese sardine (Sardinops melanostictus) migraration in the western North Pacific, 51-56, In Modeling and Analysis of Marine Environmental Problems (eds. K. Omori et al.), 277pp, Terrapub, Tokyo.
学会発表 (口頭発表)
- 小松幸生, 安田一郎, 伊藤幸彦, 池谷 透, 日高清隆, 八木雅宏, 野々村卓美, 長船哲史, 西川 悠, 金子 仁, 山脇有紗, 丹羽良知, 田中雄大: 黒潮域生態系の3次元輸送・拡散過程 (I),日本海洋学会2010年度春季大会, 2010/3/28, 東京都.
- Komatsu, K., N. Yoshie, S. Ito, T. Kameda, T. Ono, K. Hidaka, T. Hasegawa, A. Kuwata, M. Nakamachi, Y. Okazaki, T. Okunishi, K. Tadokoro, H. Saito and Y. Yamanaka: Interannual variations of 3D structures of lower-trophic-level ecosystems in the western North Pacific using a new marine ecosystem model based on an eddy-resolving data-assimilative OGCM, International Symposium "Climate Change Effects on Fish and Fisheries: Forecasting Impacts, Assessing Ecosystem Responses, and Evaluating Management Strategies", 2010/4/28, Sendai, Japan.
- Komatsu, K: Characteristics of offshore extreme wind-waves detected by surface drifters with a low-cost GPS wave sensor, 38th COSPAR Scientific Assembly, 2010/7/19, Bremen, Germany.
- 小松幸生: 既往データに見られる黒潮流軸に沿った高栄養塩構造について, 2010年度水産海洋学会研究発表大会, 2010/11/19, 東京都.
学会発表 (ポスター発表)
- Komatsu, K., A. Yamawaki, D. Ambe, T. Kameda, T. Setou and M. Shimizu: Impacts of mesoscale variations of water masses on larval survival processes of pelagic fishes around the Kuroshio based on an eddy resolving ocean ecosystem model, International Symposium "Climate Change Effects on Fish and Fisheries: Forecasting Impacts, Assessing Ecosystem Responses, and Evaluating Management Strategies",2010/4/28, Sendai, Japan.
- Ambe, D., K. Komatsu, M. Shimizu, A. Okuno and A. Takasuka: Environmental temperature impacts on the early survival process of larval Japanese sardine, International Symposium "Climate Change Effects on Fish and Fisheries: Forecasting Impacts, Assessing Ecosystem Responses, and Evaluating Management Strategies", 2010/4/28, Sendai, Japan.
- Yoshie, N., K. Komatsu, S. Ito, T. Kameda, T. Ono, K. Hidaka, T. Hasegawa, A. Kuwata, M. Nakamachi, Y. Okazaki, T. Okunishi, K. Tadokoro, H. Saito and Y. Yamanaka: Dynamics of lower-trophic-level ecosystem in the western North Pacific simulated by a high resolution 3D ecosystem model, International Symposium "Climate Change Effects on Fish and Fisheries: Forecasting Impacts, Assessing Ecosystem Responses, and Evaluating Management Strategies", 2010/4/28, Sendai, Japan.
- 小松幸生: 漂流ブイに搭載したGPSセンサーによる外洋域風波の計測, 日本地球惑星科学連合2010年大会, 2010/5/26, 千葉市.
- Komatsu, K.: Observation of offshore wind waves using surface drifters with a point-positioning GPS sensor, West. Pac. Geophys. Meet, 2010/6/23, Taipei, Taiwan.
- Komatsu, K., A. Yamawaki, D. Ambe, T. Kameda, T. Setou and M. Shimizu: Larval survival processes of pelagic fishes affected by mesoscale variations of current fields and water masses around the Kuroshio based on an eddy-resolving ocean ecosystem model, West. Pac. Geophys. Meet., 2010/6/23, Taipei, Taiwan.
- Komatsu, K. I. Yasuda, S. Itoh, T. Ikeya, K. Hidaka, M. Yagi, T. Nonomura, S. Osafune, H. Nishikawa, H. Kaneko, Nutrient Stream in the Kuroshio region, AGU 2010 Fall meeting, 2010/12/17, San Francisco, USA.
渡辺 豊(研究分担者)
雑誌論文
- Watanabe, Y. W., Chiba, T, Tanaka, T. (2011): Recent change in the oceanic uptake rate of anthropogenic carbon in the North Pacific subpolar region determined by using a13C time series. Accepted in Journal of Geophysical Research, 116, C02006, doi:10.1029/2010JC006199.
- Oguma, S., Ono, T., Watanabe, Y. W., Kasai, H., Watanabe, S., Nomura, D., Mitsudera, H. (2011): Flux of low salinity water from Aniva Bay (Sakhalin Island) in the southren Okhotsk Sea. Estuarine Coastal and Shelf Science, 91, 24-32, doi:10.1016/j.ecss.2010.10.002.
- Yoshimura, T., Nishioka, J. Suzuki, K., Hattori, H., Kiyosawa, H., Watanabe, Y. W.(2010): Impacts of elevated CO2 on phytoplankton community composition and organic carbon dynamics in nutrient-depleated Okhotsk Sea surface water. Journal of Experimental Marine Biology and Ecology, 395, 191-198, doi:10.1016/j.jembe.2010.09.001.
西岡 純 (研究分担者)
雑誌論文
- Jun Nishioka, Tsuneo Ono, Hiroaki Saito, Keiichiro Sakaoka, and Takeshi Yoshimura, Oceanic iron supply mechanisms which support the spring diatom bloom in the Oyashio region, western subarctic Pacific, JOURNAL OF GEOPHYSICAL RESEARCH, 116, C02021, doi:10.1029/2010JC006321, 2011
- Takeshi Yoshimura, JunNishiok, Takeshi Nakatsuka, Iron nutritional status of the phytoplankton assemblage in the Okhotsk Sea during summer, Deep Sea Res. Part I, doi:10.1016 / j.dsr.2010.08.003, 2010
学会発表
- Jun Nishioka, Tsuneo Ono, Hiroaki Saito, Keiichiro Sakaoka and Takeshi Yoshimura, Oceanic iron supply mechanisms supporting the spring diatom bloom in the Oyashio region, western subarctic Pacific, PICES annual meeting, 2010, Oct. Portrand, USA
- Jun Nishioka, Tsuneo Ono, Hiroaki Saito, Keiichiro Sakaoka, Takeshi Yoshimura, Sumito MatobaThe annual cycle of surface iron and the source of iron supporting the spring diatom bloom in the Oyashio region, western subarctic Pacific, AGU Fall meeting, Dec. 2010, San Francisco, USA
- 西岡 純・小埜恒夫・齊藤宏明・坂岡桂一郎・芳村 毅、Fe*を用いた親潮域中層におけるオホーツク海からの鉄移送量の評価、2010秋季日本海洋学会、網走
- 南 秀樹、本間 渉、西岡 純、中塚 武、加藤義久4オホーツク海における懸濁粒子および堆積物の化学組成について、2010秋季日本海洋学会、網走
- 杉江恒二、西岡 純、久万健志、中塚 武ブッソル海峡における珪藻の鉛直分布と増殖能、2010秋季日本海洋学会、網走
- 渡邉豊、西岡 純、小野数也、中塚 武、北太平洋の炭素循環に対するオホーツク海の影響、2010秋季日本海洋学会シンポジウム、網走
- 西岡 純、中塚 武、小埜恒夫、渡邊 豊、小野数也、久万健志、江淵直人、白岩孝行、北太平洋亜寒帯域への微量栄養物質供給に対するオホーツク海の役割、2010秋季日本海洋学会シンポジウム、網走
中塚 武(研究分担者)
雑誌論文(査読有)
- Nakatsuka, T., K. Ohnishi and Y. Takahashi (2010):Seasonal changes in relative humidity recorded by intra-ring variations in oxygen isotopic ratio of tree-ring cellulose. in "Earth, Life and Isotope ", edited by N. Ohkouchi, I. Tayasu and K. Koba, Kyoto University Press, Kyoto, p.291-301.
- Seki, O., T. Nakatsuka, H. Shibata and K. Kawamura (2010): Compound-specific n-alkane d13C and dD approach for assessing source and delivery processes of terrestrial organic matter within a forested watershed in northern Japan, Geochimica et Cosmochimica Acta, 74, 599-613.
- Itoh, S., I. Yasuda, T. Nakatsuka, J. Nishioka and Y. N. Volkov (2010): Fine- and microstructure observations in the Urup Strait, Kuril Islands, during August of 2006, Journal of Geophysical Research, 115, C08004, doi:10.1029/ 2009JC005629.
- Yamaguchi, Y., Y. Yokoyama, H. Miyahara, K. Sho and T. Nakatsuka (2010): Synchronized Northern Hemisphere Climate Change and Solar Magnetic Cycles during the Maunder Minimum. Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America, 107, 20697 20702.
- Yoshimura, T., J. Nishioka and T. Nakatsuka (2010): Iron nutritional status of the phytoplankton assemblage in the Okhotsk Sea during summer, Deep Sea Research I ,57, 1454-1464.
- Li, Q., T. Nakatsuka, K. Kawamura, Y. Liu and H. Song(2011): Regional hydroclimate and precipitation d18O revealed in tree-ring cellulose d18O from different tree species in semi-arid Northern China. Chemical Geology, 282, 19-28. DOI:10.1016/j.chemgeo.2011.01.004
その他の書籍
- 中塚 武(2010):気候と社会の歴史を診る-樹木年輪の酸素同位体比からの解読.地球研叢書「安定同位体というメガネ」(和田英太郎・神松幸弘編)昭和堂,p.37-58.
- 中塚 武(2010):古環境科学の統合と地球環境の将来予測.月刊海洋,42,131-132.
- 中塚 武(2010):地球環境の将来予測のための古環境研究の役割―過去1000年間からの教訓―.月刊海洋,42,133-141.
招待講演
- Nakatsuka, T. and All Participants to the 1st Asia 2K Workshop : "Present Status on Proxy-based Paleoclimate Reconstruction during Last Millennium in Asian Region" PMIP(Paleoclimate Model Intercomparison Project) 3 Workshop (Kyoto, Japan, 06 Dec. 2010)
学会発表
- Nakatsuka, T, : "Spatial and temporal reconstructions of past Asian summer monsoon activities using oxygen isotopic ratios of tree-ring cellulose", PAGES Regional Workshop in Japan (Nagoya, Japan, 05, Jun., 2010)
- Nakatsuka, T., K. Ohnishi, H. Tsuji, K. Yasue and T. Mitsutani : "Changes in Teleconnection Pattern between Baiu and ENSO during Last Three Centuries: Evidences from Oxygen Isotopic Ratios of Tree-Ring Cellulose in Northern, Central and Southern Japan" International Conference of Dendrochronology (Worlddendro2010) (Rovaniemi, Finland, 18, Jun., 2010 )
- Nakatsuka, T., K. Ohnishi, H. Tsuji, T. Mitsutani, K. Yasue, T. Fujiwara and Y. Sampei : "Spatial and temporal reconstructions of past summer monsoon activities in Japan using oxygen isotopic ratios of tree-ring cellulose", PAGES Asia 2K Workshop (Nagoya, Japan, 26 Aug, 2010).
- 中塚 武、大西啓子、安江 恒、光谷拓実、三瓶良和 : "享保の飢饉は、何故起きたか?‐樹木年輪同位体比研究から見た小氷期モンスーン変動の特異性‐"、日本地球化学会2010年度年会(熊谷、2010年9月7日)
中村知裕(連携研究者)
雑誌論文
- Nakamura T., Y. Kawasaki, T. Kono, and T. Awaji.
Large-amplitude internal waves observed in the Kruzenshtern Strait of the Kuril Island Chain and possible water transport and mixing.
Cont. Shelf Res., 30, 598-607, doi: 10.1016/j.csr.2009.07.010, 2010. - Uchimoto, K., T. Nakamura, J. Nishioka, H. Mitsudera, M. Yamamoto-Kawai, K. Misumi, D. Tsumune.
Simulations of chlorofluorocarbons in and around the Sea of Okhotsk: Effects of tidal mixing and brine rejection on the ventilation.
J. Geophys. Res., 116, C02034, doi:10.1029/2010JC006487. - Sasajima, Y., H. Hasumi, and T. Nakamura.
A sensitivity study of the dense shelf water formation in the Okhotsk Sea.
J. Geophys. Res., 115, C11007, doi:10.1029/2009JC005697, 2010.
招待講演
- 中村知裕,内本圭亮. オホーツク海物質循環モデリング. 潮汐混合とオホーツク海・ベーリング海の物理・化学・生物過程:白鳳丸KH09-4航海・おしょろ丸・クロモフ2006/2007シンセシス, 2010年11月30日 - 12月1日, 東京大学大気海洋研究所, 柏.
- 中村知裕. アムチトカ海峡で観測された大振幅内部波とグローバル評価. 潮汐混合とオホーツク海・ベーリング海の物理・化学・生物過程:白鳳丸KH09-4航海・おしょろ丸・クロモフ2006/2007シンセシス, 2010年11月30日 - 12月1日, 東京大学大気海洋研究所, 柏.
学会発表等
- 中村知裕.
西岸境界における海水の流入流出が風成循環に与える影響―日本海とオホーツク海の効果―
2011年度日本海洋学会春季大会, 2011年3月22日 ?26日(25日)、東京大学柏キャンパス、柏 - 中村知裕.
千島列島域における順圧潮流による小規模渦生成.
第9回 HSSワークショップ, 2011年2月24日(木), 北海道大学創成科学研究機構, 札幌. - 中村知裕,豊田隆寛,石川洋一,淡路敏之,三寺史夫
西岸境界における海水の流入流出が風成循環に与える影響-オホーツク海と千島列島を念頭において-.
2010年度日本海洋学会秋季大会, 2010年9月6 ?10日(8日), 東京農業大学 オホーツクキャンパス. - Nakamura, T., Y. Kawasaki, T. Kono, and T. Awaji
Large-Amplitude Internal Waves Observed in the Kruzenshtern Strait of the Kuril Island Chain and Possible Water Transport and Mixing.
2010 Western Pacific Geophysics Meeting, 22 - 25 (24, OS43C-03) June, 2010, Taipei, . - Nakamura, T., T. Toyoda, Y. Ishikawa, and T. Awaji
Effects of Mass Source/Sink at the Western Boundary on the Wind-Driven Gyres: Implications for the Ventilation of the North Pacific Intermediate Layer through Convection in the Okhotsk Sea and Tidal Mixing at the Kuril Straits.
2010 Western Pacific Geophysics Meeting, 22 - 25 (22, OS24A-04) June, 2010, Taipei, . - Nakamura, T., Y. Isoda, H. Mitsudera, S. Takagi, M. Nagasawa, and S. Abe
Direct Observation of a Breaking Unsteady Lee Wave Generated by Diurnal Tides and an Estimate of its Global Occurrence,
EGU General Assembly 2010, 02 - 07 (06oral, 07poster) May, 2010, Vienna, Austria. - Nakamura, T.
Scattering of Internal Waves with Frequency Change over Rough Topography,EGU General Assembly 2010, 02 - 07 (07) May, 2010, Vienna, Austria.
勝又勝郎(連携研究者)
雑誌論文
- Katsumata, K. Yasuda, I., 2010,Two-layer model of water exchange between the Sea of Okhotsk and the North Pacific, J.Oceanogr., in press
建部洋晶(連携研究者)
雑誌論文
- Tatebe, H., Yasuda, I., Saito, H., Shimizu, Y. (2010): Horizontal transport of the calanoid copepods Neocalanus in the North Pacific: the influence of the current system and the life history. Deep-Sea Res. I, 57, 409-419. (査読あり)
- Shimizu, Y., Takahashi, K., Ito, S., Kakehi, S., Tatebe, H., Yasuda, I., Kusaka, A., Nakayama, T. (2009): Transport of subarctic large copepods from the Oyashio area to the mixed water region by the coastal Oyashio intrusion. Fish. Oceanogry. 18, 312-327. (査読あり)
- Mochizuki, T., Ishii, M., Kimoto, M., Chikamoto, Y., Watanabe, M., Nozawa, T., Sakamoto, T.T., Shiogama, H., Awaji, T., Sugiura, N., Toyoda, T., Yasunaka, S., Tatebe, H., Mori, M. (2010): Pacific decadal oscillation hindcasts relevance to near-term climate prediction. Proc. Natl. Acad. Sci. USA, doi:10.1073/pnas.0906531107. (査読あり)
- Hasumi, H., Tatebe, H., Kawasaki, T., Kurogi, M., Sakamoto, T.T. : Progress of North Pacific modeling over the past decade. Deep-Sea Res. II. (査読あり、印刷中)
- Tatebe, H., Hasumi, H. (submitted): Formation mechanism of the Pacific equatorial thermocline revealed by a general circulation model with a high accuracy tracer transport algorithm. Ocean Modell. (査読あり、改訂中)
学会発表
- Tatebe, H., and H. Hasumi, Formation mechanism of the Pacific equatorial thermocline revealed by an OGCM with a high accuracy tracer transport algorithm. AGU Ocean Science Meeting, Portland, USA, Feb. 26, 2010.
伊藤幸彦(連携研究者)
雑誌論文
- S. Itoh and I. Yasuda, 2010: Characteristics of mesoscale eddies in the Kuroshio-Oyashio Extension regions detected from the distribution of the sea surface height anomaly. J. Phys. Oceanogr., 40, 1018-1034.
- S. Itoh, I. Yasuda, T. Nakatsuka J. Nishioka, and Y. N. Volkov 2010:Fine- and microstructure observations in the Urup Strait, Kuril Islands, during August of 2006. J. Geophys. Res. Oceans, 115, C08004, doi:10.1029/2009JC005629
- S. Itoh and I. Yasuda, 2010 Water mass structure of warm and cold anticyclonic eddies in the western boundary region of the subarctic North Pacific. J. Phys. Oceanogr. in press
- S. ITOH, T. SARUWATARI, H. NISHIKAWA, I. YASUDA, K. KOMATSU, A. TSUDA, T. SETOU, and M. SHIMIZU, Environmental variability and growth histories of larval Japanese sardine (Sardinops melanostictus) and Japanese anchovy
(Engraulis japonicus) near the frontal area of the Kuroshio. Fish. Oceanogr. in press, Nov. 12 2010 - Sachihiko Itoh, Yugo Shimizu, Shin-ichi Ito, and Ichiro Yasuda (2011) Evolution and Decay of a Warm-Core Ring within the Western Subarctic Gyre of the North Pacific, as Observed by Profiling Floats. J. Oceanogr. in press on April 1, 2011
学会発表(口頭発表)
- Itoh S., I. Yasuda, T. Ikeya and H. Nishikawa (2010) Time series observations of chlorophyll fluorescence along the Kuroshio Extension by profiling floats (B1-6175). International Symposium "Climate Change effects on Fish and Fisheries" Sendai, April 25-27, 2010 (poster)
- Yasuda I., S. Osafune, S. Konda, S. Itoh and H. Hasumi (2010) 18.6-year moon-tidal cycle in ocean/climate and its impact on climate/ecosystem predictability (P1-D1-6184). International Symposium "Climate Change effects on Fish and Fisheries" Sendai, April 25-27, 2010 (poster)
- Nishikawa, H, I. Yasuda, S. Itoh, H. Sasaki and Y. Sasai (2010) Environmental impacts on long-term variation in recruitment succcess of Japanese sardine (A2-6160). International Symposium "Climate Change effects on Fish and Fisheries" Sendai, April 25-27, 2010
- 金子 仁・安田一郎・伊藤幸彦(2010)北西太平洋における 東経 155 度線に沿った乱流鉛直混合強度の直接観測、海洋学会秋季大会、網走
- 船哲史・安田一郎(2010)潮汐18.6年振動に関する数値実験にみられた北太平洋海面水温変動、海洋学会秋季大会、網走
- 伊藤 幸彦・清水 勇吾・伊藤 進一・安田 一郎(2010)北海道沖を北上する高気圧渦の構造・水塊特性変動、海洋学会秋季大会、網走
- Itoh S., I. Yasuda and H. Ueno (2010) Warm and cold-core anticyclonic eddies in the western subarctic North Pacific. PICES-2010 annual meeting, S13-6545, Oct. 29, 2010, Oregon Portland
- Ueno H., H. Onishi, S. Itoh, I. Yasuda, Y. Hiroe, T. Suga, E. Oka (2010) Observations of a Kenai eddy along the Alaskan Stream south of the Aleutian Islands. PICES-2010 annual meeting, POC-P-6448, Oct. 28, 2010, Oregon Portland
- 伊藤幸彦・猿渡敏郎・西川悠・小松幸生・安田一郎・津田敦・清水学・瀬藤聡(2010)仔魚成長速度と環境履歴:耳石日輪分析と粒子追跡実験の組み合わせ. 2010水産海洋学会、東京海洋大学
- 西川悠・安田一郎・伊藤幸彦・佐々木英治・笹井義一・小松幸生・瀬藤聡・清水学(2010)黒潮及び黒潮続流の流軸近傍における冬季MLDとマイワシ仔魚餌料環境.2010水産海洋学会、東京海洋大学
- 安田一郎・伊藤幸彦・金子仁(2010) 白鳳丸KH09-4航海物理観測の概要
- 池谷 透 ・ 安田一郎 ・ 伊藤幸彦 ・ 小松幸生 ・ 川延京子 ・ 日高清隆 ・ 西川悠 ・ 長船哲史 ・ 金子仁 ・ 八木雅宏 ・ 田中雄大・ 野々村卓美(2011)本州南岸黒潮流軸周辺の表層プランクトン群集と生産の維持機構.日本海洋学会2011年度春季大会
- 上野洋路・安田一郎・伊藤幸彦・大西広二・廣江豊・須賀利雄・岡英太郎(2011)Kenai 渦の変質過程.日本海洋学会2011年度春季大会
- 金子 仁・安田一郎・伊藤幸彦(2011)西部北太平洋亜表層・中層の微細構造観測に基づく乱流強度分布.日本海洋学会2011年度春季大会 金子 仁・安田一郎・伊藤幸彦(2011)乱流強度観測に基づく西部北太平洋表層の硝酸塩鉛直フラックス.日本海洋学会2011年度春季大会
田中祐希(特任研究員)
雑誌論文 (査読付き)
- Tanaka, Y., T. Hibiya, Y. Niwa, and N. Iwamae (2010), Numerical study of K1 internal tides in the Kuril straits, J. Geophys. Res., 115, C09016, doi:10.1029/2009JC005903.
- Tanaka, Y., T. Hibiya, and Y. Niwa (2010), Assessment of the Effects of Tidal Mixing in the Kuril Straits on the Formation of the North Pacific Intermediate Water, J. Phys. Oceanogr., 40, 2569-2574.
池谷透(特任研究員)
雑誌論文 (査読付き)
- Ikeya, T., N. Horimoto and Y. Kashino (2009): A practical method for sensitive determination of the fluorescent water-tracer uranine by reversed phase HPLC under alkaline conditions. Talanta, 79 (3) 818 - 823 (doi: 10.1016/j.talanta.2009.05.007).
口頭発表
- Kawanobe, K., and Ikeya, T. (2009): Merits, demerits and insights from fixation and preservation – what is better for observation of natural phytoplankton using light microscopy ? The 19th Japanease Association for Baical International Association. (20, June, Shizuoka).
- 池谷 透(2010): アリューシャン海峡付近における硝酸塩詳細構造と鉛直フラックス、植物プランクトン群集・POM分布. 東京大学大気海洋研究所共同利用研究集会潮汐混合とオホーツク海・ベーリング海の物理・化学・生物過程: 白鳳丸KH09-4航海・おしょろ丸・クロモフ2006/2007シンセシス. (11月 30日-12月1日 東京大学)
- 池谷 透・安田一郎・伊藤幸彦・小松幸生・川延京子・日高清隆・西川悠・長船哲史・金子仁・八木雅宏・田中雄大・野々村卓美(2011): 本州南岸黒潮流軸周辺の表層プランクトン群集と生産の維持機構 2011年度日本海洋学会春季大会 (3月 23日-3月25日 東京大学).
- アルトリーチ: 横浜市立大学エクステンション講座 「プランクトンの生態と生理~海洋から身近な河川・池まで~ -第1回 植物プランクトンの生理と海洋研究」(2010年10月6日 横浜市立大学金沢八景キャンパス)